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川西の家|Case Study

性能の先にある暮らしを、
実測で検証する。

川西の家は、RAYm’sの設計思想を形にしたケーススタディ住宅です。
断熱・耐震・耐久・空調を個別に考えるのではなく、住宅全体を一つのシステムとして統合設計。
そして完成後は実際の温湿度や表面温度を測定し、設計通りの性能が発揮されているかを検証しています。

高性能住宅をつくることが目的ではありません。

快適で、健康的で、長く安心して暮らせる住まいを実現するために、
性能をどう活かすかを追求した住まいです。

プロジェクト概要

  • 所在地:兵庫県川西市
  • 敷地面積:96.77㎡(29.2坪)
  • 延床面積:91.91㎡(27.8坪)
  • 家族構成:ご夫婦2人+お子様1人
  • 竣工:2026年3月

性能概要

  • 断熱等級6(UA値 0.33W/㎡K)
  • 気密性能 C値 0.2㎠/㎡
  • 耐震等級3(許容応力度計算)
  • 制振ダンパー evoltz採用

01 温熱設計

高い断熱性能だけでは、快適な住まいは実現できません。
川西の家では、断熱性能・施工品質・耐久性のバランスを考慮しながら断熱構成を決定しました。

断熱仕様

基礎断熱
スタイロフォームFG50㎜(底盤全面敷き)

壁断熱
吹込みグラスウール105mm
ネオマフォーム30mm(付加断熱)

屋根断熱
吹込みグラスウール210mm

気密性能
C値 0.2㎠/㎡

設計のポイント

  • 吹込み断熱による高い施工精度
  • 付加断熱による熱橋対策
  • 基礎底盤全面断熱による床下エアコンへの対応
  • 高断熱・高気密による室温ムラの抑制

性能値だけでなく、実際の暮らしの快適性につながる断熱計画を重視しています。

吹込み断熱:施工精度◎
付加断熱:熱橋なし◎
基礎底盤全面敷き:床下エアコン◎
吹込み断熱:施工精度◎

02 耐震設計

耐震等級3や許容応力度計算は、RAYm’sでは特別な性能ではなく標準的な考え方です。
重要なのは、必要な強度を確保しながら無駄をなくし、合理的な構造計画を行うこと。
川西の家では、性能を維持しながらコストバランスを整えた経済設計を行いました。
さらに制振ダンパー「evoltz」を採用し、繰り返し発生する地震による建物へのダメージを軽減しています。

設計のポイント

  • 耐震等級3(許容応力度計算)
  • 合理的な耐力壁配置
  • スケルトン・インフィルを考慮した構造計画
  • evoltzによる制振対策

将来の間取り変更にも対応しやすく、長く使い続けられる構造を目指しました。

耐力壁線・構造区画
耐力壁・スケルトンインフィル
構造計画できていない通常基礎(AI生成)
構造計画の基礎
スケルトンインフィルで空間広く作業効率◎
制震ダンパー

03 耐久設計

断熱性能や耐震性能は、長期間維持されて初めて価値があります。
そのため川西の家では、建物内部で結露や劣化が起こりにくい耐久設計を重視しました。

設計のポイント

  • 屋根通気層の確保
  • 二重の防水対策
  • 軒先換気による通気計画
  • 防湿層による壁体内結露対策
  • ユニットバス・玄関土間周辺の結露対策
  • ホウ酸による防蟻処理

見えなくなる部分こそ丁寧に施工し、長期にわたり性能を維持できる住まいを目指しています。

屋根一層目:通気層・防水層
屋根二層目:防水層
軒先換気
防湿層:壁体内結露対策(夏冬結露対策)
UBと玄関断熱:土間結露対策
防蟻ホウ酸処理

04 空調設計

川西の家では熱負荷計算を行い、住宅性能に合わせた空調計画を設計しました。
暖房と冷房をそれぞれ最適化し、少ないエネルギーで快適な室内環境を実現しています。

暖房

1階に設置した床上エアコンを中心に暖房を行います。
暖気が室内全体へ広がるようガラリの位置や空気の流れを設計し、床面からの放射熱も活用しています。

冷房

ロフトに設置した小容量エアコンで冷房を行います。冷房時は容量が大きすぎると短時間で停止し除湿不足を招くため、熱負荷計算に基づいて8畳用を採用しました。

空気の流れ

1階で暖められた空気は吹抜けを通って上昇し、上部開口からエアコンへ戻ります。
住宅全体を一つの空気循環システムとして設計しています。

05 実測データ

設計した性能は、完成して終わりではありません。
川西の家では実際の居住環境を測定し、設計との整合性を確認しています。

冬季測定結果

  • 外気温:3.5℃
  • 室温:22.3℃
  • 相対湿度:47%
  • 床表面温度:24℃
  • 壁表面温度:24℃

室温だけでなく床や壁の表面温度も高く保たれているため、体感的な快適性が向上しています。
床下エアコンの熱が床全体に伝わり、床暖房に近い穏やかな暖房環境が実現できました。
また夏季は各居室のドアを閉めた状態でも冷気が循環するよう計画しており、温度ムラを抑えています。

外気温3.5度
室温22.3度・相対湿度47%
床表面温度24度
壁表面温度24度

電気使用量データは計測中…近日公開します。

コメント

川西の家は、
断熱、構造、耐久、空調を個別に最適化するのではなく、住宅全体を一つのシステムとして設計した住まいです。
性能値を追い求めるだけでは、本当に快適な住まいにはなりません。
それぞれの性能が連携し、実際の暮らしの中で快適性や安心感として機能することが大切だと考えています。
設計だけで終わらず、実測によって検証しながら、より良い住まいづくりを追求していきます。

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