吹き抜け・水平構面を考慮した構造計画のポイント@構造計画スペシャリストMTG

「構造塾」がさらに進化しました!

これまで「構造技術者育成コンサルティング(グループコンサル)」として開催していた 木造住宅の構造設計に特化したカリキュラムを、より充実させた 「構造塾マスターコース」 へと進化しました。
構造設計の重要性がますます高まる中、私たちは知識を深め、実践で活かすために 「構造塾マスター会員」 へとステップアップしました。マスター会員は A・B・Cの3つのコース に分かれ、それぞれ異なる視点から構造を学びます。

マスターコースの3つの学び

🔹 Aコース:「構造計画ルール」の実践講座を中心に、構造の安全性 に加えて構造安定と経済設計を両立する合理的な設計手法を学ぶ。

🔹 Bコース:「グレー本」の解説を丁寧に繰り返し学習し、会員ページに寄せられた実務上の質疑にリアル解説で回答する勉強会

🔹 Cコース構造計算ソフトの入力実践講座を中心に(アーキトレンド・ホームズ君・耐震診断ソフト など)計算の実務力を高める。

スペシャリストとしての役割

Aコースで学んだ人たちが将来的に「構造計画スペシャリスト」の仲間入りになる可能性があります。
間取りから考える構造の安定と経済設計を追求し、それを自身の設計に活かすことはもちろん、スペシャリストは単なるスキル向上に留まらず、その知識と技術を 広く社会に発信し、より良い建築の未来を築いていくことが使命の一つです。

このスペシャリストのミーティングでは、学びを通じた気づきや実践のプロセスを共有する場となります。

井手さんレビュー

今回は、井手さんの設計プランのレビューです。
普段は総2階で設計することが多いようですが、今回のプランはお客様の要望により「平屋のように見せたい」母屋下がりのプランとなっています。※右図の赤色部分:通常の天井高さ、青色部分:天井が下がるエリア

水平構面の計画

打合せ中の図面なので詳細の平面図は公開できませんが、構造計画のポイントは以下の通りです。

✓耐力壁線は6P以内、柱は4P以内で計画され、バランスよく設計されている
✓吹抜けが広く取られているため、水平構面の確保が課題
✓階段部分も吹き抜けとなる為、注意が必要

水平構面を取るためにブレースを入れる予定です。

ブレースが無い場合

ブレースを設けない場合、床の張られる割合に注意が必要です。
たとえば真ん中の区画、X方向が4Pに対して、Y方向が1Pしか取れません。(左図:青字)
水平力に対抗できなくなります(右図)

出典:「構造塾」間取り作成マニュアル

対策
✓Y方向に床を伸ばして割合を増やす必要があります。

✓X方向の吹き抜け部分に床が無いため、最終的にブレースを入れることが不可欠。


まとめ

水平構面の確保 は、安全な住まいを実現するために欠かせない重要なポイントです。吹き抜けや開放的な空間を活かしつつ、いかにバランスよく構造を計画するかが求められます。

これからも、構造の安定性と経済設計を両立 させるための学びを深め、実践を積み重ねていきます。
「スペシャリスト」としての視点を持ち、間取りから考える構造計画 を探求しながら、より良い設計を目指す。

このブログでは、実務に役立つ構造計画の考え方や具体的な事例 を発信していきますので、ぜひ引き続きご覧ください!

次回の更新もお楽しみに。

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