真夏でも買電は月164kWh。
室内は25℃前後・湿度約56%を維持
高性能住宅の性能は、UA値や断熱等級だけでは判断できません。
本当に大切なのは、実際に住み始めてからどれだけ少ないエネルギーで快適に暮らせるかです。
今回は、川西の家の2026年7月の電気使用量と、実際の室内環境測定をまとめました。
結論から言うと、5.22kWの太陽光発電システムで746.5kWhを発電し、買電量は164.0kWhでした。
さらに、真夏の外気温が37℃を超える日に室内環境を測定したところ、家全体で25℃前後・相対湿度約56%という快適な環境を維持できていました。
2026年7月の実績
| 項目 | 実績 |
|---|---|
| 発電量 | 746.5kWh |
| 売電量 | 516.9kWh |
| 自家消費量 | 229.6kWh |
| 買電量 | 164.0kWh |
※自家消費量=発電量−売電量
エネルギー利用状況
- 自家消費率:30.8%
- 売電率:69.2%
1日平均
| 項目 | 平均 |
|---|---|
| 発電量 | 約24.1kWh/日 |
| 売電量 | 約16.7kWh/日 |
| 買電量 | 約5.3kWh/日 |
冷房を使用する真夏でも、1日あたりの買電量は約5.3kWhに抑えられました。
光熱費に換算すると
今回は、
- 買電単価:31円/kWh
- 売電単価:15円/kWh
で試算しています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 自家消費による節約 | 約7,118円 |
| 売電収入 | 約7,754円 |
| 買電料金 | 約5,084円 |
実質収支
売電収入:約7,754円
買電料金:約5,084円
差し引き約2,670円のプラスとなりました。
電気代を太陽光でまかなうだけでなく、売電収入が買電額を上回る結果となっています。
真夏の室内環境を実測
7月は空調性能の確認も実施しました。
測定当日の外気は、
- 外気温:37.3℃
- 相対湿度:約50%
という厳しい条件でした。
一方、室内は各部屋に設置した温湿度センサーにより、次のような結果となりました。
室内平均
- 室温:約25.3℃
- 相対湿度:約56%
各室の状況
- リビング:25.6℃
- 主寝室:24.6℃
- 子供室:24.2℃
- ロフト:25.3℃
- 洗面脱衣室:25.6℃
- 玄関:26.2℃
室温は24〜26℃程度で、家全体の温度差も小さく、湿度も概ね55〜59%の範囲に収まっていました。
エアコンの運転状況も確認
今回はエアコン前後の空気も測定しました。
- 外気:37.3℃・50%
- エアコン吸込み:29℃・56%
- エアコン吹出し:17.1℃・91.6%
吸込み空気と吹出し空気を比較すると、比エンタルピーは約20kJ/kg低下しており、室内の熱と水分を効率よく除去していることが確認できました。
また、顕熱比は約65%となり、温度を下げるだけでなく除湿もしっかり行われていることが分かります。
数値としても、エアコンが適切に能力を発揮し、設計どおりの空調が行われていることを確認できました。
第三種換気でも十分な温湿度環境
川西の家で採用しているのは、特別な設備ではなく第三種換気です。
熱交換型の第一種換気を採用していなくても、
- 断熱性能
- 気密性能
- 日射遮蔽
- 換気計画
- 空調計画
これらを一体で設計することで、真夏でも室温約25℃、相対湿度約56%という快適な環境を維持できました。
重要なのは換気方式そのものではなく、住宅全体をバランスよく設計することです。
今回の実測でも、第三種換気で十分な室内環境を維持できることを確認できました。
まとめ
2026年7月は、5.22kWの太陽光発電システムで746.5kWhを発電し、買電量は164.0kWhでした。
売電収入は買電料金を上回り、約2,670円のプラス収支となっています。
また、真夏の実測では外気温37℃を超える環境でも、室内は約25℃・相対湿度約56%を維持し、第三種換気と壁掛けエアコンによる空調計画が十分に機能していることを確認できました。
住宅性能は、設計値だけでは評価できません。
実際の暮らしの中で、どれだけ少ないエネルギーで快適な環境を維持できるか。
RAYm’sでは、これからも発電量や電気使用量だけでなく、室内温熱環境の実測データも継続して公開し、設計性能と実際の暮らしを「見える化」してお伝えしていきます。
